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執筆者の写真room ひきピア

急激な夏到来と素数ゼミ

6月の末から最高気温30度以上を叩き出して

「8月までのスパン早くない?ペース配分大丈夫??」

とか思いつつ


この時期の青空を見上げると

一番生きている色しているなーとか思う名蔵です。


炭酸と氷系のアイスが美味しい時期になりました。

梅雨であれだけ潤っていたダムも

連日の晴れで干上がってしまうのではないかと若干の心配しつつ、

日に日にも最高気温を更新していく天気予報をみると

無事に夏を越せるのか心配になります。


暑さで思考がまとまらない中、

何の記事を書こうかとふっと思い出したことがあるので

その話をしようかと思う。


夏と言われて思いつくことの中の一つに上げられるであろう蝉。

夏の暑さと共にけたたましく鳴く声を聞けば

夏の到来(または夏が来ること)を感じる。



一生の大半は幼虫として土の中で過ごし、

成虫になり地上を出て1週間で命を終える

(そのことから七年七日とも言われる)


鳴き声の違いから蝉の種類だけでなく、

その時の大まかな気温がわかるという話もあるから

案外奥深いものである。


さてそんな生態をもつセミだからこそ、

稀に面白い現象が起こる。


それは今年の2月、

ニューヨーク・タイムズでこんな記事が発表された。

虫の画像が苦手でなければ下記のURLを読んでみてほしい


(「素数ゼミ」2024年アメリカで1兆匹の大量発生へ

 221年に一度の数学と自然の神秘ー朝日新聞GLOBE+https://globe.asahi.com/article/15163443)


タイトルにもある「素数ゼミ」は

別名周期セミとも言われ、


特定の種類のセミを指す言葉でなく、

ある地域内で17年(または13年)という決まった周期に

大量に羽化するセミの事を言う。


添付した記事は今年アメリカで

13年周期セミと17年周期セミが同時に羽化するという

極めて稀な年になった事を記したものだ。


次にこの出来事が起こるのは221年後、

前回の発生は江戸時代だったと言うから

とんでもなく凄いことには変わりないが、

要するにセミの大量発生なのである。


右の木をみても左の木をみても

セミが大量にくっついて鳴く様子は

想像を絶するものであろう。


人間本位からすれば

マイナスなイメージしか沸かないが

こと自然界においては

植物の成長を助ける大事な役割を微力ながらに担っている。


幼虫が地上に出る時に出来た穴は

植物の水はけを良くする為、

亡骸もそれを食べる虫の豊富な栄養源であり、

土の中の微生物を活発にさせるという

長く過ごしてきた植物に恩恵を返しているのである。

(その事が詳しく書かれた記事はこちら→

数十億匹の「素数ゼミ」がやってくる!

221年ぶりの大量発生が生態系にもたらす影響ーWIRD



これを調べるまで、

セミがこのような役割を担っていた事を知らなかった為、

地上で七日間しか生きられないちょっと不憫な虫だな

と思っていた自分だったら少し考えを改めたい。


それに夏の到来を気温だけで知るには

あまりにも呆気ないから、


朝方に鳴く蝉の声に

夏ならではの生命力の強さを感じていきたい。


(2024/07/20)


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