top of page
執筆者の写真room ひきピア

「好きなことを通じて一歩踏み出す」

私は普段、家にこもりがちだ。

散歩や買い物などで

外出することは毎日のようにあるが、 それも決まった時間帯・決まった場所に限られる。 いつもと違う時間に知らない場所に行くと、

緊張するし疲れてしまうからだ。 そんな私にも、

無性に外出したくてたまらなくなる時がある。 それは、大好きな音楽イベントだ。 病気を発症する前は、ライブハウスやクラブなど、 好きなアーティストが出演するイベントに足繫く通っていた。 しかし、引きこもるようになってからは

音楽イベントにはほとんど行かなくなった。 人が多く集まる場所に、不安感を感じてしまうからだ。


でも、

最近はそんな引きこもりがちな自分を変えたい

と思うようになってきた。 それはやっぱり、

大好きなアーティスト・サンボマスターの

素晴らしい音楽に触れたからだ。 サンボマスターの「Future is Yours」という曲の中に、こんな歌詞がある。 「君はいたほうがいいよ」 この歌詞を読んだ時、あまりにも素晴らしくて心が震えた。 そうか、こんな自分でもいていいんだ、自分を肯定していいんだ。 思わず涙が溢れた。

”サンボマスター - Future is Yours / THE FIRST TAKE

https://www.youtube.com/watch?app=desktop&v=gE3I5-Hrv_4”


「いつかサンボマスターのライブに行ってみたい!」 それが私の叶えたい夢になった。 夢は、思っていたよりも随分早く現実になった。 なんと、沖縄で開催される野外ライブに、サンボマスターが出演することになったのだ。 私は飛び上がって喜んだ。 そして、絶対行くと心に決めた。 ライブのチケットは、無事に予約できた。 しかし、私の体調はその日によって波があり ライブに行けるかどうかだんだん不安になってきた。 絶対にライブに行こうと思う日もあるが、やっぱりやめようと不安になる日もあった。 そして、モヤモヤしたまま当日の朝を迎えた。 ライブ当日の朝は、抜けるような青空が広がり最高の天気だった。 私の体調も大分良くなり、これなら行けそうだと思った。 なるべくあまり人が少ない時間帯に出発したかったので、 ライブは13時スタートだったが、6時には家を出た。 会場には一番乗りで到着し、まだ誰もいなかったので不安になることもなかった。 しかし、会場がオープンすると徐々に人が多くなっていき、 大きな話し声があちこちで聞こえるようになってきた。 ザワザワした雰囲気は大の苦手だ。 私は気分が悪くなってしまった。 不安感に襲われ、暗い気持ちになった。 こういう時のために頓服(とんぷく)薬を持ってきていたので、急いで飲んだ。 気分は少しずつ良くなっていった。 副作用で眠気が出る事もある薬だったが、 この時は待ちに待ったライブなので気分が高揚していて眠くはならなかった。 ライブイベントが始まり、色んなアーティストが登場した。 そして、いよいよサンボマスターの番になった。 メンバー3人がステージに登場し、演奏を始めた。 CDで聞いていたのとは全然違う、生の迫力。 音を全身で感じた。 魂が震えた。


Yahoo!ニュースより引用

私は周りの熱心なファンと一緒に、

サンボマスターの歌に合わせて合唱したり踊ったりした。 本当に最高な瞬間だった。

ボーカルの山口隆さんが

「生まれてきてくれてありがとう!」

と全員に向けて大声で叫んだ時、

「君はいたほうがいいよ」

という歌詞に涙が出た時と同じように、涙が溢れた。 なんて素晴らしいアーティストなんだろうと思った。 この野外ライブは、

私にとって忘れられない体験となり、

素晴らしい思い出になっている。

そして家にこもってばかりいたら、

こんな経験は絶対に出来なかっただろうと思う。 だから、今引きこもっている人や不安な気持ちになっている人には、 ぜひ自分の好きなことを通じて少しでも一歩を踏み出してほしいと思う。 好きなことなら、

勇気を出して外に出たり人と関わろう

という気持ちにもなれる。 私の場合は、音楽ライブがそうだった。 引きこもるのが大事な時期もあるが、

外の世界にも楽しいこと、

素晴らしいことがたくさんある。

そう信じて、私はこれからも無理せず少しずつ進んでいこうと思う。

閲覧数:207回

最新記事

すべて表示
bottom of page