ある時「このページに文章を書いてみないか」と誘われて現在、あれこれ打っては消してを繰り返す。
一番初めに書くものですからヘタなものは書けない
でも、そこまで達者な日本語でもないし、そもそも何を書くのかも決まってない
思うがままに文章を打った次第でございます。
初めまして、それなりに成人した社会が怖い人間です。
趣味は色々(小説、音楽、漫画、イラスト、その他)試食程度にかじっています。
基本、誰かの作った作品を見て感じてあれこれ考えるのが好き、他の人の意見を聞いてそれを軸に考えるのが好き。
でも人と接することは大の苦手、簡単な会話ですら頭が真っ白になる感覚は慣れないものです。
あまり自分を語るのが得意ではないので、私のことはこれぐらいで
ここまで書いても特に話題が浮かばず、発起人にどうしましょうか?と助けを求めれば
「最近読んだ本の感想でもいいよ。」と話題をもらったので、つらつらとオチもなく書こうかと思う。
呉勝浩(ご かつひろ)『爆弾』
一人の酔っぱらいが起こした些細な傷害事件が東京中を巻き込む事件へ、手がかりは証言の中に隠された謎解きに
個人的にミステリー小説や推理ドラマの面白さは、謎に絡みつく人間関係や感情の深さだと思っています。犯行に使われた数学的内容や化学の単語や言葉の由来は雑学として身についていたらいい方で、使われないからと忘れてしまうか、どこかで聞いたことあるな程度に終わってしまう。普段から日用品に使われているアレはこういうのが含まれてこんな毒性を持っていて…なんて考えることは多くはない。
大前提として法で禁止されていることをやろうと思ったのはなぜか?
犯人の性格は?どんな人生で考え方をしているのか?
それを目の当たりにした人達は何を思って行動するのか?
極論、謎は補足情報に過ぎず解けたら解けたでそれは読者としての楽しみが増えたぐらいの認識なんです。読み手が解けなくても他の登場人物が解いてくれますし。
……持論はこのぐらいにして内容に触れていきましょう、本筋より長くなってしまうのが悪い癖です。
傷害事件の現行犯として逮捕された人物は、常に自身を謙遜しながら話す。自分の存在を卑下することを常とするような話し方は、丁寧ではあるがどこか引っかかりを覚える。まるで小さい頃から言い聞かせてきた事のように読者に刷り込ませては、じんわり劣等感を張られる。その気味の悪さに拍車をかけていくのが取り調べでの警察との会話である。脈絡のないような事を話して相手をイライラさせては、申し訳なさそうに続きを話すが相手がほしい決定的な事はしゃべらない。不意に見せた喜怒哀楽は同じ人間でありながら恐怖や異質を引き立たせていく。
また、話の中で個人の「悪」というものについて話すシーンが何度も登場する。脈絡ない話に登場した物語での悪、自身が向き合うことを拒んできた悪、生き方に問いかける悪、
度々出てくる悪について、警察側とて誰一人同じ思想ではないこと、読者自身が気付かなかった無意識の悪に登場人物への共感が持てるのではないかと思う。
そんな物語はどのような結末を迎えたのか、詠み終えて何を思ったのか。
それらしい文章で締めてみたはいいものの、イマイチ自分の伝えたいことを書けたかは微妙なところ。思ったことを書き始めると読み返した時にネタバレしかない事に気づいて全て書き直しました。これを読んだ人が『爆弾』という作品を知り、読むキッカケになればいいなと。他にお勧めしたい作家さんのお話されればそれを読んでみようかとも思います。
とりあえず、あらすじを読んでて気になった呉勝浩さんの他の著書『ロスト』や『スワン』を読んでみようかと。
(2022/03/29)